●「異形コレクション」第50巻『蠱惑の本』(光文社文庫) を拝受。カバー画の蛸が愛しい。2ヶ月連続で「異形」が読めるなんて幸せの極みですね。毎日、一作ずつ読んで楽しもう(次巻以降も続きますが、発刊は少し先になるようです)
もう一冊は、キム・チョヨプの短編集『わたしたちが光の速さで進めないなら』(早川書房)。韓国の女性SF作家の初邦訳本です。某社より書評の執筆を依頼されたのでゲラの段階で読了していますが、本になったので拝受。優しい雰囲気の作風ですが、芯にあるものは強靱で、なおかつ軽やかであるところが心地よい。この作品が、届くべき読者層へ、ストレートに響くことを期待します。
●「SFファンジン」2020 No.64 も頂いています。いつも、ありがとうございます。
今号には、眉村卓さんの追悼コーナーがあります。あれから、もう、丸一年、経ってしまった。
眉村卓さんも、小林泰三さんも――同じ時代に生きてその驚嘆すべき活躍を見てきたSF作家さんたちが、次々と逝ってしまう時期になった。つらい。亡くなった作家の代わりは誰にもできない。せめて、作品が絶えることなく読まれ続けて欲しい。