銀河賞の「最受欢迎的外国科幻作家」部門を受賞しました

本年度の銀河賞(2019年度に中国国内で発刊されたSF作品に授与される賞)の「最受欢迎的外国科幻作家」(最も人気のある外国のSF作家)部門を受賞しました。日本人作家としては初の受賞となります。
 
この賞の正式名称は「中国科幻银河奖」(中国科幻銀河賞)で、今年(2020年度)は第31届(第31回)にあたります。私は、昨年、短編集『夢みる葦笛』の簡体字版が中国で発刊されたので、選考の俎上に挙げて頂いたようです。中国には、さまざまなSFの賞がありますが、銀河賞は1986年に最初の形ができた伝統ある賞で、選考の前年度に中国国内で発刊されたSF作品が授賞の対象となります。
 
詳細と写真は、うちの公式のアカウント(TwitterとFacebook)が、今日の昼間に、リアルタイムで報じてくれていました。
https://twitter.com/OfficeTripleTwo/status/1319853192910286849
https://www.facebook.com/icthynavis/posts/3183899111739568
 
今年はコロナ禍の影響で、成都での授賞式自体がいつもより規模縮小され(北京でも成都でも、本来は、目を奪われるような光輝く演出が毎年すごいのですが)受賞者も渡航できませんでした。それでも、会場では、発表を映し出すスクリーンで華やかなCG動画が展開され、短編集『夢みる葦笛』の書影と著者近影が映し出され、受賞のお知らせを頂いた際に作成したスピーチの音声が、日本語と中国語の両方の字幕付きで流されました。過去の受賞作家の名前を見ると、中国国内作家も海外作家も錚々たる顔ぶれが並んでいて、本当に大変な賞を頂いたのだなと、しみじみと感じ入ってしまいます。
(※中国語のリストでは、海外作家の氏名が、アルファベット表記ではなく簡体字表記になのでわかりにくいのですが、機械翻訳にかければ、すぐに元の氏名がわかります。日本人名は、漢字表記そのままで通るので便利ですね。受賞者の国籍を現す【英】や【日】は、それぞれ、イギリス、日本の意味で、【美】はアメリカを示します)
 
銀河賞は、昨年、科幻世界40周年日中友好の部門で、岩上治さん(筆名:林久之さん)が、中国のSF作家・呉岩さんと一緒に先行して受賞なさっていて、「日本人としての銀河賞受賞」は、この岩上治先生(林久之先生)が初です。ただ、作家で受賞した日本人はこれまで無く……私が、初の、銀河賞受賞日本人作家となりました。授賞式の様子は、本日、現地の会場から私の元へリアルタイムで静止画と動画が届いておりまして、コロナのせいで成都に行けなかったのは本当に残念だったのですが、諸々、細やかなお気づかいを頂き、表彰状とトロフィーも、いちはやく画像で見せてもらっています。現物を手にするのが楽しみです。
 
身に余る光栄な賞を賜り、誠にありがとうございました。
翻訳に関わって下さった方々、出版社の方々も含めて、あらためて、心からお礼を申し上げます。